wanderer's soliloquy

趣味について雑多に書き綴ります

アルプス銀座7泊8日の旅(その4)

lapradei.hatenablog.com

アルプス銀座7泊8日の旅3日目
雲ノ平→薬師沢→太郎兵衛平→薬師峠→薬師岳→薬師峠(泊)

 3日目は3時に起床。いつものように支度をして、あとはトイレだけ・・・だったのに、トイレ待ちで30分もかかり、結局出発したのはいつもより遅い5時過ぎ。薬師峠までCT短いからと30分遅く起床したけど、それで他の登山者の出発時間と重なってしまいました。まあ仕方ない。

20130813 黒部五郎カール

▼山行写真はこちら▼
H13 北アルプス縦走(7泊8日)day3~4 | Flickr 

  澄んだ朝の空気のなか木道を進んでいくと、やがて祖母岳への分岐へ着きました。10分ほどで山頂に着くと、目の前には黒部五郎岳や水晶だけをはじめ笠ヶ岳や槍穂高連峰が広がっています。開放的でとても気持ちのいい場所。近くにいたお兄さんに黒部五郎岳をバックに写真を撮ってもらい、分岐に戻ります。因みにこの方には実は水晶岳でも写真を撮ってもらいました。

20130812 祖母岳山頂にて

mt.suisyo

 薬師沢を目指し緩やかな木道を下っていきます。左に野口五郎岳、右手前方に薬師岳と贅沢な道でした。

20130812 薬師岳

 暫く歩くと薬師沢への樹林帯の下りに入りましたが、この樹林帯がかなり厄介で。結構急だし、藪蚊がとても多かったんですよね。立ち止まるとすぐ寄ってきて吸われるので一切休憩せず、また写真も撮らず一気に下ってしまいました。軽量化を重視するあまり、虫除けを持ってこなかったことを少し後悔。

20130812 鉄の梯子

 蚊に追い立てながら急登を下っていくと、やがて沢の音が近づいてきます。木々の間からチラチラと沢らしきものも見えてきました。結構急な鉄の梯子を下ると、薬師沢に合流。ちょっとおっかない吊り橋を渡り7:30、薬師沢小屋に到着。標高差500mほどの下りなんだけど、蚊のこともあり精神的に疲れてしまいました。

20130812 薬師沢小屋

20130812 薬師沢小屋

 小屋で少し食事休憩し、今度は太郎兵衛平を目指して標高差400mを登ります。沢沿いの登山道なので結構涼しく、3回ほど沢を渡ると急に傾斜がきつくなりました。空を見上げると強い日差しに青空が澄み渡ってる。今日稜線に出た人は最高の景色を拝めてるだろう。ちょっと悔しい。

20130812 木道

 こんな感じの木道を歩いていく。あたりにはニッコウキスゲが咲いており、とても雰囲気のいい道なのだけど、熊が怖い。

20130812 左俣出合

20130812 太郎平へ

 急登。青空が眩しい。ぜーぜー言いながら登り切ると、ようやく目指す太郎兵衛平小屋が見えてきました。

20130812 太郎兵衛平小屋

 9:45太郎兵衛平小屋に到着。テン場申込みをしようとすると、14時ぐらいに現地で受け付けするとのこと。先に張っててもらって構わないと言われたので、歩いて15分ほどの薬師峠に向かいます。因みにこの太郎兵衛平小屋、売っている商品がかなり豊富。ガス缶(EPI)が売ってたのには驚きました。

20130812 太郎兵衛平

 薬師峠のテントサイトは、結構広いけど岩も多く、快適なところは早くなくなる印象。雲ノ平よりかは条件良いですけどね。水場とトイレの近い中心部は学生さんたちが既に張っており、そこから少し離れた場所はまだまだ空きがいっぱいあったので、そちらに張ることに。設営していると、一人の男性に「お久しぶりです」と話しかけられる。最初心当たりがなく「人違いでは・・・?」と言ってしまいましたが、話をすると先々月に行った西穂高岳で仲良くなった方でした・・・大変失礼しました。昨日雲ノ平に張っていて、今日薬師岳に登って明日折立に下山するらしい。雲ノ平のテントの数凄かったっすねーとか薬師沢の下りきつかったっすねーとか、同じルートを通った者同士苦労話に花が咲きました。

20130812 タテヤマリンドウ

 11:00、薬師峠を出て薬師岳山頂へ向かって歩き出します。登山道にも流れ伝う、水量豊富な沢沿いの樹林帯を登っていくと、やがてガレ場の登山道となり、展望が開けてきました。

20130812

20130812 槍ヶ岳、三俣蓮華岳、双六岳

 薬師平のあたりにて。槍ヶ岳がよく見えました。

20130812 薬師岳登山道

 この日は朝からずっと雲一つないドピーカン。もうすぐ12時だというのに未だに雲が上がっておらず、嬉しいやら熱中症が心配やら。少しフラフラしながら、ザレた登山道を登っていきます。

20130812 薬師岳山荘

 12時ちょっと過ぎ、薬師岳山荘に到着。白玉あんみつの文字に心惹かれたけれど、そこをぐっと我慢して、雲が出て来る前にまず山頂に登ってしまおうということで、後ろ髪を引かれつつ山荘を後にします。

20130812 薬師岳山頂へ

 12時半過ぎ、薬師岳山頂に到着。最初はこっちに標識があるのかと思ってたけど、ケルンと避難場所跡があるのみで、北の山頂に人が集まってる様子が見えます。そっちが山頂なのねわかりましたよ行きますよ。

20130812 稜線

 13時ちょうど、ようやく標識のある北薬師岳山頂に到着。

20130812 薬師岳山頂

20130812 薬師岳山頂

 それにしても。この日は本当に良く青空が見えました。夏山だとお昼前あたりから徐々に雲が上がってきて、登ったはいいけどガスだらけで残念でしたー!というのが多いのですが、立山に少し多めの雲がかかってる程度。他の主要な北アルプスの山々は全て見渡せました。思わず心の中で感謝をし、山頂から見える山々を思う存分写真に収めました。

20130812 赤牛岳、水晶岳

20130812 水晶岳、鷲羽岳、槍ヶ岳

20130812 鹿島槍ヶ岳、針ノ木岳、蓮華岳

20130812 立山連峰

 頂上で景色を堪能した後、薬師岳山荘まで下り少し遅めのお昼休憩。卵入りカレーを注文したらお腹いっぱいになってしまい、白玉あんみつは見送りました。まあ、また今度北来たときにでも。

20130812 槍ヶ岳、黒部五郎岳

 少し雲に隠れはじめた槍穂を眺めつつ、15時に薬師峠キャンプサイトに戻って来ました。出発してから4時間、既にテントであふれかえってます。でもまだ張れそうな場所はあったから、昨日の雲ノ平よりだいぶマシ。

20130812 薬師峠キャンプ場

 さきほど出来なかったテント場の受付を終わらせ、夕食までヒマだったのでもう一度薬師岳方面へ登り、途中の沢で涼むことにしました。木々が茂っており涼しげな沢の流れる場所に着くと、そこには既に先客が二人いて酒盛りをしてました。せっかくなので混ぜさせてもらって、少し上流で涼んでいたカップルを加え、最終的には5人でお酒を飲みながら山談義。至福の時間でした。

 酒盛りもお開きになり、テントに戻っていつものように御飯を食べて就寝。明日は雲ノ平と並び、今回の旅で行って見たかった黒部五郎岳と黒部五郎カールのお花畑。楽しみで興奮して眠れないかと思ってましたが、お酒も入ってたからかストンと眠りにつきました。

20130812 薬師峠テントサイト

その5へ続く

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